オンラインクイズで多く使われている早押しソフト「長屋クイズアリーナ3」。8月にリリースされた最新版では、ディレイ機能など「より幅広い層がオンラインクイズを楽しめる」機能がつきました。
今回、開発者のぽーまんさんにお話を伺いました。
なお、ぽーまんさんご自身のblog『ぺんぎんの布団』の記事「長屋クイズアリーナ3が完成しました」で開発意図を書かれています。当記事とあわせてお読みいただければ幸いです。

――まず、取材に応じて頂けるぽーまんさんご自身についてお伺いします。もともとクイズに興味を持ったきっかけってどんなところだったんですか?

高校時代、クイズ研究会に所属していた同級生に影響されたのが一番のきっかけだったと思います。僕はクイ研に所属していませんでしたが、クイ研に影響されて放課後に友達とクイズをして遊んだりしていました。
大学に入ってからはクイ研で活動しています。

――最初にオンラインでクイズをやったのはいつ頃ですか? また、どういうきっかけでしたでしょうか?

最初にオンラインでクイズをしたのは、高校を卒業して少ししてからです。
きっかけは高校の友達と、またクイズをしたくなったことでした。彼らも僕と同じくクイズ研究会には所属していませんでしたが、部活や先輩後輩の垣根を越えて放課後に部室棟に集まっては、しばしばクイズで遊んでいました。卒業後にふと、またあのクイズ会を開きたいと思ってみんなに声をかけたところ、思いのほか人がたくさん集まったので「オンラインでやろう」という話になって、それで初めてオンラインクイズで遊びました。
不定期で何度か開催されたこのクイズ会のことを、高校当時に集まっていた部室棟の愛称を借りて「長屋クイズ」と僕らは呼んでいました。このクイズ会は今の長屋クイズアリーナが誕生するきっかけでもあります。

――オンラインクイズの「楽しさ」と、「もう少しここを直せばもっと楽しくなる」という点がありましたら教えてください。

オンラインの楽しさもオフラインの楽しさも、本質的に変わりないと思っていますが、オンラインならではの利点があるとするなら、それは「実際に集まる必要のない気軽さ」でしょうか。

オンラインクイズは気軽ではあるものの、ワイワイやるためには“壁”もあると思います。気軽さの障害になりかねない環境整備の難しさはその一例です。オンラインでの環境整備は、どうしてもPCやスマホを使わざるを得ないので、苦手な人も多いでしょう。
また、オンラインならではのコミュニケーションの難しさも壁になり得ます。オンラインではたとえマイクが使えたとしても、オフラインほど柔軟にコミュニケーションをとることができません。例えば、表情を見せられなかったり、拍手が難しかったり……。クイズに伴うコミュニケーションはクイズの大事な一部なので、この辺の事情はもっと改善できればいいなと思っています。

長屋クイズアリーナ3の画面。(画像・注釈ともに公式サイトより)
1.メニューバー: ゲームの設定やプロフィールの編集等、ゲーム自体の進行には直接関わらない操作を行うための領域です。
2.メインエリア: 各解答者の状態を表示する領域です。
3.チャット: テキストチャットのための領域です。
4.コントローラー: ゲームに直接関わる操作を行うための領域です。解答者画面と出題者画面で内容が異なります。

――長屋クイズアリーナを最初に作ったのはいつごろですか? また、どういうきっかけだったのでしょうか?

先ほどお話した「長屋クイズ」が始まってしばらくした後の、僕が大学3年くらいのころです。きっかけは、「長屋クイズ」で使っていたツールが使えなくなってしまったことでした。

「長屋クイズ」は、最初こそSkypeのチャットを早押し判定に使うような簡素なものでしたが、そのうち後輩のひとりが専用のツールを作ってくれたので、それを利用してクイズをしていました。彼のツールの素晴らしいところは、「ボタンを押せば音が鳴り、正解すれば音が鳴る」という体験を僕らに与えてくれたところと、もうひとつ、それがWebアプリケーションであったところです(今の長屋クイズアリーナがWebアプリケーションの形をとっているのは、彼のツールの影響によるところが大きいです)。当時サーバの準備ができなかった僕らにとって、彼のツールは唯一のオンライン早押しツールでした。

そんな彼のツールが使えなくなってしまってから、「なら僕が代わりを作ろう」と思い立ったのが、初代の「長屋クイズアリーナ」を開発するきっかけです。
初代は内輪クイズ用でしたが、もっと広く使ってもらおうと考え、開発を始めたのは「長屋クイズアリーナ2」からです。

――「1.誰でも簡単に用意できるオンラインクイズの環境はないものでしょうか?」という課題意識に対して、「Webアプリケーション化とシンプルなUI」を挙げられています。これを実装するにあたって、大変だったことはどんな点だったでしょうか?

「Webアプリケーションだから」あるいは「UIがシンプルだから」という理由で特別に実装が難しくなることはないのですが、「シンプルなUI」の設計にはかなり悩みました。「設計」というのは「実装」とは少し意味合いが違って、どの位置にどんな情報を表示して、ボタンや入力欄の外観と挙動はどのようにして、どんな機能にどのようにアクセスできるようにするか……といった構想をすることです。

説明書を見ずとも使い方が分かって、かつゲームの雰囲気作りに貢献し、かつ面倒くさくなくて使いやすいUIに仕上げることを特に意識しました。設計のために普段使いのアプリケーションの「使いやすい理由」「使いにくい理由」を考えたり、書籍を参考にしたり……慣れない作業でしたが、最大限に気を遣って作ったつもりです。

ただ、結果としてできあがった今の「長屋クイズアリーナ3」が、果たして本当にシンプルでわかりやすいUIになっているかと言われると、あまり自信がありません。例えば、「情報があふれて混乱する」「ゲームの雰囲気を邪魔する」という理由で、文字情報を排していろいろな機能をアイコンで表示していますが、逆に説明を省きすぎて初見のユーザーを惑わせてしまう気もしています。アイコンにマウスカーソルを乗せたときに説明が表示されるように工夫はしましたが、その仕組みに気付いてもらえる保証はありません。

他にも、僕が気づいていない問題点はいくつもあるでしょう。
この記事を読んでくださっている方々も、何か改善点の意見があれば、ぜひ聞かせてほしいです。

次回も引き続きぽーまんさんにお話を伺います!

【文責:神野芳治】

https://quiz-schedule.info/quizdo/wp-content/uploads/2018/11/room-1024x751.pnghttps://quiz-schedule.info/quizdo/wp-content/uploads/2018/11/room-150x150.pngquizdo早押し機早押しアプリなどその他クイズリンクオンラインクイズで多く使われている早押しソフト「長屋クイズアリーナ3」。8月にリリースされた最新版では、ディレイ機能など「より幅広い層がオンラインクイズを楽しめる」機能がつきました。 今回、開発者のぽーまんさんにお話を伺いました。 なお、ぽーまんさんご自身のblog『ぺんぎんの布団』の記事「長屋クイズアリーナ3が完成しました」で開発意図を書かれています。当記事とあわせてお読みいただければ幸いです。 ――まず、取材に応じて頂けるぽーまんさんご自身についてお伺いします。もともとクイズに興味を持ったきっかけってどんなところだったんですか? 高校時代、クイズ研究会に所属していた同級生に影響されたのが一番のきっかけだったと思います。僕はクイ研に所属していませんでしたが、クイ研に影響されて放課後に友達とクイズをして遊んだりしていました。 大学に入ってからはクイ研で活動しています。 ――最初にオンラインでクイズをやったのはいつ頃ですか? また、どういうきっかけでしたでしょうか? 最初にオンラインでクイズをしたのは、高校を卒業して少ししてからです。 きっかけは高校の友達と、またクイズをしたくなったことでした。彼らも僕と同じくクイズ研究会には所属していませんでしたが、部活や先輩後輩の垣根を越えて放課後に部室棟に集まっては、しばしばクイズで遊んでいました。卒業後にふと、またあのクイズ会を開きたいと思ってみんなに声をかけたところ、思いのほか人がたくさん集まったので「オンラインでやろう」という話になって、それで初めてオンラインクイズで遊びました。 不定期で何度か開催されたこのクイズ会のことを、高校当時に集まっていた部室棟の愛称を借りて「長屋クイズ」と僕らは呼んでいました。このクイズ会は今の長屋クイズアリーナが誕生するきっかけでもあります。 ――オンラインクイズの「楽しさ」と、「もう少しここを直せばもっと楽しくなる」という点がありましたら教えてください。 オンラインの楽しさもオフラインの楽しさも、本質的に変わりないと思っていますが、オンラインならではの利点があるとするなら、それは「実際に集まる必要のない気軽さ」でしょうか。 オンラインクイズは気軽ではあるものの、ワイワイやるためには“壁”もあると思います。気軽さの障害になりかねない環境整備の難しさはその一例です。オンラインでの環境整備は、どうしてもPCやスマホを使わざるを得ないので、苦手な人も多いでしょう。 また、オンラインならではのコミュニケーションの難しさも壁になり得ます。オンラインではたとえマイクが使えたとしても、オフラインほど柔軟にコミュニケーションをとることができません。例えば、表情を見せられなかったり、拍手が難しかったり……。クイズに伴うコミュニケーションはクイズの大事な一部なので、この辺の事情はもっと改善できればいいなと思っています。 ――長屋クイズアリーナを最初に作ったのはいつごろですか? また、どういうきっかけだったのでしょうか? 先ほどお話した「長屋クイズ」が始まってしばらくした後の、僕が大学3年くらいのころです。きっかけは、「長屋クイズ」で使っていたツールが使えなくなってしまったことでした。 「長屋クイズ」は、最初こそSkypeのチャットを早押し判定に使うような簡素なものでしたが、そのうち後輩のひとりが専用のツールを作ってくれたので、それを利用してクイズをしていました。彼のツールの素晴らしいところは、「ボタンを押せば音が鳴り、正解すれば音が鳴る」という体験を僕らに与えてくれたところと、もうひとつ、それがWebアプリケーションであったところです(今の長屋クイズアリーナがWebアプリケーションの形をとっているのは、彼のツールの影響によるところが大きいです)。当時サーバの準備ができなかった僕らにとって、彼のツールは唯一のオンライン早押しツールでした。 そんな彼のツールが使えなくなってしまってから、「なら僕が代わりを作ろう」と思い立ったのが、初代の「長屋クイズアリーナ」を開発するきっかけです。 初代は内輪クイズ用でしたが、もっと広く使ってもらおうと考え、開発を始めたのは「長屋クイズアリーナ2」からです。 ――「1.誰でも簡単に用意できるオンラインクイズの環境はないものでしょうか?」という課題意識に対して、「Webアプリケーション化とシンプルなUI」を挙げられています。これを実装するにあたって、大変だったことはどんな点だったでしょうか? 「Webアプリケーションだから」あるいは「UIがシンプルだから」という理由で特別に実装が難しくなることはないのですが、「シンプルなUI」の設計にはかなり悩みました。「設計」というのは「実装」とは少し意味合いが違って、どの位置にどんな情報を表示して、ボタンや入力欄の外観と挙動はどのようにして、どんな機能にどのようにアクセスできるようにするか……といった構想をすることです。 説明書を見ずとも使い方が分かって、かつゲームの雰囲気作りに貢献し、かつ面倒くさくなくて使いやすいUIに仕上げることを特に意識しました。設計のために普段使いのアプリケーションの「使いやすい理由」「使いにくい理由」を考えたり、書籍を参考にしたり……慣れない作業でしたが、最大限に気を遣って作ったつもりです。 ただ、結果としてできあがった今の「長屋クイズアリーナ3」が、果たして本当にシンプルでわかりやすいUIになっているかと言われると、あまり自信がありません。例えば、「情報があふれて混乱する」「ゲームの雰囲気を邪魔する」という理由で、文字情報を排していろいろな機能をアイコンで表示していますが、逆に説明を省きすぎて初見のユーザーを惑わせてしまう気もしています。アイコンにマウスカーソルを乗せたときに説明が表示されるように工夫はしましたが、その仕組みに気付いてもらえる保証はありません。 他にも、僕が気づいていない問題点はいくつもあるでしょう。 この記事を読んでくださっている方々も、何か改善点の意見があれば、ぜひ聞かせてほしいです。 次回も引き続きぽーまんさんにお話を伺います! 【文責:神野芳治】クイズに興味を持った方・初心者の方からベテランまで! ”やる”クイズ支援サイト