前回に引き続き、QuizKnock・伊沢拓司編集長に話を伺いました。

――さて、QuizKnockをやっているうえでの「やりがい」「楽しいところ」ってどんなところですか?

僕にとっては、始めた動機としては「クイズ✕何か」というアプローチで何かしたかったのが一番でした(もちろん、日々口に糊するための手段でもありますが)。
クイズのノウハウはやはり独特で、どういう問題文にすればミスリーディングではないか、どのような難易度帯がウケるのか、そもそも題材にする知識の広さなど、我々にしか出せない部分は大きいものです。ただ、同時に「クイズ屋的目線」を脱しきれない部分もある。その融合に成功したと思えた記事(代表的なものでは限界しりとりオタク水族館など)を生み出せたときは「してやったぞ」と思います。それがPVという成果で現れるところも良いですね。クイズを始めたころの、ペーパーの点数がグイグイ伸びていくあの感じに近いものがあります。

チームでやっているので、皆で自分の持っているものを出し合って作品を作ることができるのもまた楽しいところです。たとえば、地の文を書く人間、クイズを作る人間、デザインをする人間がそれぞれ別の記事もあります(最近出した「うんこ漢字ドリル」など)。手をかけたものなのでヒットを期待しているんですが、うまくいったりいかなかったりと結果は様々です。そのような当たりハズレを受けてまた戦略を立てて、というルーティンは非常に楽しいです。

「河村くん一体どうしちゃったんだろう」という反応が神野の周囲で巻き起こっていた「オタク水族館」

――さて、「こんなところが大変……」ということがありましたら教えてください。

やはり昨今はファクトチェックの波が来ているので、事実確認は大変ですね。お蔵入りになった記事も何本もあります。画像著作権なども気にしながら、丁寧に作っていくのは手間がかかるのでそのあたりは想像以上でしたね。
あと、立ち上げから一ヶ月は大変でした。メンバーも殆どおらず、初期配置用の記事も20本ほど作る必要がありました。しかも更新は一日三本目安。最初のころは初期メンバー3名(伊沢、河村、川上)で死ぬ程働いていました。週一で会議をしてましたが、足りないと思い各人の家に集まって会議したり。成果が出たので良かったですが、最初は本当に大変でした。

――QuizKnockの場合、「クイズが好きな方」だけではなく、「そうではない一般の方」もターゲットにしているように見受けられます。記事を書くときに心がけていることがあったら教えてください。

やはり、クイズ的な文脈でものを書かないようにしています。そのあたりはクイズ関係者ではない社員の方などの目から「この漢字は開いた方がいい」「この問題は意味がわからない」などの指摘を常にもらっています。
最初のころはかなり大変でしたが、最近はそのあたりの感覚も慣れてきました。無論、ただかんたんで得るもののない記事でも意味がありません。かんたんなクイズには雑学を解説でつけたりと、「達成感」と「学び」のバランス感を大事にするよう心がけています。

それと、前提として「みんながクイズをチャレンジングなものとして捉えているわけではない」ということは頭においています。やはりキャッチーでなくてはいけない。
我々クイズ屋はクイズという行為自体をかなり楽しめているので、難しかったり不調だったりしても、クイズすること自体に意義を見出せます。好奇心も正直、普通に比べてかなり高い。でも、一般的な社会に訴えかけていく上で、そのようなクイズ屋的環境を頭から捨て去ることからスタートしました。そのようにクイズバランスを取っている分、解説を充実させるなどしてクイズ屋的エッセンスを入れられるようにしています。ここが我々のウリのひとつです。

――最近はYouTube方面にもかなり力を入れられていますが、きっかけはどんなところだったんですか?

クイズそのもの以外にも、『ナナマルサンバツ』解説や勉強法など豊富なコンテンツ。

もともと、動画的な伝え方というのはサービス開始前から視野に入っていました。今の若い世代には、文字媒体より動画媒体のほうがより早く広まり、強く伝えることができる、という潮流になっています。
最初は記事の一部として、という方向性でしたが、編集部に YouTubeにやたら詳しい人間(ふくらP)がいたことでYouTuber的アプローチとしてマネタイズもしていくことになりました。YouTubeチャンネルの上昇ランキングでも一位になるなど予想以上の成果が上がっているので、これからもメインチャネルのひとつとして進めていくつもりです。ゲストなども予定しているので乞うご期待!

――ふくらPにもファンがついている、というのは興味深いですね。誕生日にあれだけのお祝いコメントが集まるとは!

 次回はご覧になっている方からの反応と、今後の展開について!

【文責:神野芳治】

https://quiz-schedule.info/quizdo/wp-content/uploads/2017/08/cho-nanmon-1024x635.jpghttps://quiz-schedule.info/quizdo/wp-content/uploads/2017/08/cho-nanmon-150x150.jpgquizdoクイズリンクその他前回に引き続き、QuizKnock・伊沢拓司編集長に話を伺いました。 ――さて、QuizKnockをやっているうえでの「やりがい」「楽しいところ」ってどんなところですか? 僕にとっては、始めた動機としては「クイズ✕何か」というアプローチで何かしたかったのが一番でした(もちろん、日々口に糊するための手段でもありますが)。 クイズのノウハウはやはり独特で、どういう問題文にすればミスリーディングではないか、どのような難易度帯がウケるのか、そもそも題材にする知識の広さなど、我々にしか出せない部分は大きいものです。ただ、同時に「クイズ屋的目線」を脱しきれない部分もある。その融合に成功したと思えた記事(代表的なものでは限界しりとりやオタク水族館など)を生み出せたときは「してやったぞ」と思います。それがPVという成果で現れるところも良いですね。クイズを始めたころの、ペーパーの点数がグイグイ伸びていくあの感じに近いものがあります。 チームでやっているので、皆で自分の持っているものを出し合って作品を作ることができるのもまた楽しいところです。たとえば、地の文を書く人間、クイズを作る人間、デザインをする人間がそれぞれ別の記事もあります(最近出した「うんこ漢字ドリル」など)。手をかけたものなのでヒットを期待しているんですが、うまくいったりいかなかったりと結果は様々です。そのような当たりハズレを受けてまた戦略を立てて、というルーティンは非常に楽しいです。 ――さて、「こんなところが大変……」ということがありましたら教えてください。 やはり昨今はファクトチェックの波が来ているので、事実確認は大変ですね。お蔵入りになった記事も何本もあります。画像著作権なども気にしながら、丁寧に作っていくのは手間がかかるのでそのあたりは想像以上でしたね。 あと、立ち上げから一ヶ月は大変でした。メンバーも殆どおらず、初期配置用の記事も20本ほど作る必要がありました。しかも更新は一日三本目安。最初のころは初期メンバー3名(伊沢、河村、川上)で死ぬ程働いていました。週一で会議をしてましたが、足りないと思い各人の家に集まって会議したり。成果が出たので良かったですが、最初は本当に大変でした。 ――QuizKnockの場合、「クイズが好きな方」だけではなく、「そうではない一般の方」もターゲットにしているように見受けられます。記事を書くときに心がけていることがあったら教えてください。 やはり、クイズ的な文脈でものを書かないようにしています。そのあたりはクイズ関係者ではない社員の方などの目から「この漢字は開いた方がいい」「この問題は意味がわからない」などの指摘を常にもらっています。 最初のころはかなり大変でしたが、最近はそのあたりの感覚も慣れてきました。無論、ただかんたんで得るもののない記事でも意味がありません。かんたんなクイズには雑学を解説でつけたりと、「達成感」と「学び」のバランス感を大事にするよう心がけています。 それと、前提として「みんながクイズをチャレンジングなものとして捉えているわけではない」ということは頭においています。やはりキャッチーでなくてはいけない。 我々クイズ屋はクイズという行為自体をかなり楽しめているので、難しかったり不調だったりしても、クイズすること自体に意義を見出せます。好奇心も正直、普通に比べてかなり高い。でも、一般的な社会に訴えかけていく上で、そのようなクイズ屋的環境を頭から捨て去ることからスタートしました。そのようにクイズバランスを取っている分、解説を充実させるなどしてクイズ屋的エッセンスを入れられるようにしています。ここが我々のウリのひとつです。 ――最近はYouTube方面にもかなり力を入れられていますが、きっかけはどんなところだったんですか? もともと、動画的な伝え方というのはサービス開始前から視野に入っていました。今の若い世代には、文字媒体より動画媒体のほうがより早く広まり、強く伝えることができる、という潮流になっています。 最初は記事の一部として、という方向性でしたが、編集部に YouTubeにやたら詳しい人間(ふくらP)がいたことでYouTuber的アプローチとしてマネタイズもしていくことになりました。YouTubeチャンネルの上昇ランキングでも一位になるなど予想以上の成果が上がっているので、これからもメインチャネルのひとつとして進めていくつもりです。ゲストなども予定しているので乞うご期待! ――ふくらPにもファンがついている、というのは興味深いですね。誕生日にあれだけのお祝いコメントが集まるとは!  次回はご覧になっている方からの反応と、今後の展開について! 【文責:神野芳治】クイズに興味を持った方・初心者の方からベテランまで! ”やる”クイズ支援サイト