「ラボクイズ」発のムーブメントについて、『はじめてのクイズ』『卒業ナイト』といったイベントや、「ラボクイズ対策室」「テレビ会」といったサークルなど、さまざまな視点から取材してきました。
最後に「ラボクイズの生みの親」の一人ともいうべき、クイズ作家の古川洋平さんに話を伺いました。第1回は、「ラボクイズ」のはじまりと、初心者の方をどのように受け入れるか、についてお伺いします。

――まず、取材に応じて頂ける方ご自身についてお伺いします。もともとクイズに興味を持ったきっかけってどんなところだったんですか?

幼稚園の時に、父親がウルトラクイズの早押し機つきのボードゲームを買ってきたんです。父親はクイズ番組が大好きだったのですが、自分はクイズ王になれなかった、だから「息子をクイズ王にしたい」と思ったそうなんです。あのボドゲには番組の過去問もついていましたから、意味もわからず読んでました。「どいつのひみつけーさつはげしゅたぽ」とか言っている幼稚園児で。おのずとクイズが好きになっていきました。

――ヒミツキチラボと接点ができたきっかけは、どんなところだったのでしょうか。

リアル脱出ゲームの箱として2014年にオープンして、早速遊びに行ったんですね。そこで室長の吉村(現・きだ)さおりさんと出会いまして、「今後は色んなイベンターの企画を受け入れていきたい」という趣旨に賛同する形で、企画を出してみたのがきっかけです。

――最初にヒミツキチラボでクイズをやったときは、どんな企画だったのですか?

今年で13回目を迎えた「はじめてのクイズ」という企画を行いました(参考:Quiz Do記事)。
前半はクイズをしたことが無い人にクイズの基礎をレクチャーして、後半はチーム戦のクイズ大会を体験してもらう。4年以上経った今でも変わらないスタイルです。

――これまでにどのような企画があったのでしょうか?また、「特に印象深い企画」「準備が大変だった企画」がありましたら教えてください。

企画の一覧についてはこちらです。
印象深い企画は「かんたんクイズ王」ですかね。「Q.よく『カーット』と言ってくる職業は何でしょう? A.映画監督」みたいな、主観にあふれた簡単な問題だけでクイズをするんですよ。作るのも楽しいけれど大変ですが、毎回盛り上がります。

イベント主宰の古川洋平氏。画像後部に映っているのは、開催ごとに表示される早押しクイズについてのレクチャースライド(撮影は2017年8月21日)。

――「はじめてのクイズ」を企画されるとき、特に心がけたことはありますか?

「正解には拍手、誤答を責めない」をマナー・ルールとして教えたことです。
クイズを嫌になる瞬間って、誤答の時に笑われたり、バカにされたりした時だと思うんですよね。昔の自分を考えても、こういう精神を最初に持っておけば良かったと思って伝えました。
今でも誤答が出ると(押したことに対して)「ナイスファイト!」と声がかかり、拍手が起こるんです。ラボクイズのこの雰囲気は、本当に自慢です。

――「はじめてのクイズ」の参加資格を検討されるとき、心がけたこと、注意したことはありますでしょうか?

最初は「クイズをまったくしたことが無い人」にしました。ただ、そうすると「はじめてのクイズで活躍できなかった人」も1回しか参加できない。
だから現在はいわゆるオープン大会で活躍している人は出られないけれど、自分が初心者だと思っている人なら何度でも出られるという仕組みにしています。直近では特に参加者からの不満もなく、うまく運営できていると思います。

――参加者の中には、最初からバンバン押せる方もいれば、なかなか押せない方もいるかと思います。何か配慮している点はありますか?

ルール以外で言えば、全員の名前を呼ぶことです。
クイズは僕たちのような20年選手でもダメな日ってありますよね。そういう日は自分がモブキャラにでもなったかのような気持ちになるもの。
そこで司会の僕から声をかけさせてもらえば、そこに「存在した」ことは証明できる。良い結果でも悪い結果でも、みんなが主役だって思ってもらえたら最高です。

次回は、ラボクイズの今後と、クイズ作家・タレントとしての古川さんについてお伺いします!

【文責:神野芳治】

https://quiz-schedule.info/quizdo/wp-content/uploads/2017/10/DSC_0083イベント画像-1024x576.jpghttps://quiz-schedule.info/quizdo/wp-content/uploads/2017/10/DSC_0083イベント画像-150x150.jpgquizdo“やる”クイズリポートイベントリポート「ラボクイズ」発のムーブメントについて、『はじめてのクイズ』『卒業ナイト』といったイベントや、「ラボクイズ対策室」「テレビ会」といったサークルなど、さまざまな視点から取材してきました。 最後に「ラボクイズの生みの親」の一人ともいうべき、クイズ作家の古川洋平さんに話を伺いました。第1回は、「ラボクイズ」のはじまりと、初心者の方をどのように受け入れるか、についてお伺いします。 ――まず、取材に応じて頂ける方ご自身についてお伺いします。もともとクイズに興味を持ったきっかけってどんなところだったんですか? 幼稚園の時に、父親がウルトラクイズの早押し機つきのボードゲームを買ってきたんです。父親はクイズ番組が大好きだったのですが、自分はクイズ王になれなかった、だから「息子をクイズ王にしたい」と思ったそうなんです。あのボドゲには番組の過去問もついていましたから、意味もわからず読んでました。「どいつのひみつけーさつはげしゅたぽ」とか言っている幼稚園児で。おのずとクイズが好きになっていきました。 ――ヒミツキチラボと接点ができたきっかけは、どんなところだったのでしょうか。 リアル脱出ゲームの箱として2014年にオープンして、早速遊びに行ったんですね。そこで室長の吉村(現・きだ)さおりさんと出会いまして、「今後は色んなイベンターの企画を受け入れていきたい」という趣旨に賛同する形で、企画を出してみたのがきっかけです。 ――最初にヒミツキチラボでクイズをやったときは、どんな企画だったのですか? 今年で13回目を迎えた「はじめてのクイズ」という企画を行いました(参考:Quiz Do記事)。 前半はクイズをしたことが無い人にクイズの基礎をレクチャーして、後半はチーム戦のクイズ大会を体験してもらう。4年以上経った今でも変わらないスタイルです。 ――これまでにどのような企画があったのでしょうか?また、「特に印象深い企画」「準備が大変だった企画」がありましたら教えてください。 企画の一覧についてはこちらです。 印象深い企画は「かんたんクイズ王」ですかね。「Q.よく『カーット』と言ってくる職業は何でしょう? A.映画監督」みたいな、主観にあふれた簡単な問題だけでクイズをするんですよ。作るのも楽しいけれど大変ですが、毎回盛り上がります。 ――「はじめてのクイズ」を企画されるとき、特に心がけたことはありますか? 「正解には拍手、誤答を責めない」をマナー・ルールとして教えたことです。 クイズを嫌になる瞬間って、誤答の時に笑われたり、バカにされたりした時だと思うんですよね。昔の自分を考えても、こういう精神を最初に持っておけば良かったと思って伝えました。 今でも誤答が出ると(押したことに対して)「ナイスファイト!」と声がかかり、拍手が起こるんです。ラボクイズのこの雰囲気は、本当に自慢です。 ――「はじめてのクイズ」の参加資格を検討されるとき、心がけたこと、注意したことはありますでしょうか? 最初は「クイズをまったくしたことが無い人」にしました。ただ、そうすると「はじめてのクイズで活躍できなかった人」も1回しか参加できない。 だから現在はいわゆるオープン大会で活躍している人は出られないけれど、自分が初心者だと思っている人なら何度でも出られるという仕組みにしています。直近では特に参加者からの不満もなく、うまく運営できていると思います。 ――参加者の中には、最初からバンバン押せる方もいれば、なかなか押せない方もいるかと思います。何か配慮している点はありますか? ルール以外で言えば、全員の名前を呼ぶことです。 クイズは僕たちのような20年選手でもダメな日ってありますよね。そういう日は自分がモブキャラにでもなったかのような気持ちになるもの。 そこで司会の僕から声をかけさせてもらえば、そこに「存在した」ことは証明できる。良い結果でも悪い結果でも、みんなが主役だって思ってもらえたら最高です。 次回は、ラボクイズの今後と、クイズ作家・タレントとしての古川さんについてお伺いします! 【文責:神野芳治】クイズに興味を持った方・初心者の方からベテランまで! ”やる”クイズ支援サイト